これからの家づくり
開口部は断熱性のバランスがとりにくい?
開口部は外壁と比べたとき、熱損失が大きい箇所になります。家の敷地条件によっては大きな開口部が欲しくなる場合もありますが、大きな開口部を作ってしまうと家全体の断熱効果が弱まってしまうので注意が必要です。
四季折々の変化も踏まえ、デザイン性なども含めたうえでバランスをみながら断熱と開口部のあり方を考えていきましょう。
暮らしの省エネ化と開口部
昨今、暮らしの省エネ化が進むと同時に、開口部の重要性が知れ渡るようになりました。
特に住宅エコポイントが導入されてからは、断熱の内窓(インナーサッシ)の設置が認知されたこともあり、開口部の断熱性が高まり、より多くの人が大きな開口部を取り付けたいと思うようになりました。
省エネ化が進むにつれ、遮蔽部材にも変化が
これまで次世代省エネ基準においては、開口部の付属部材はレースのカーテンや、内付ブラインド、障子などといったものでした。
当然外付けスクリーンのような部材は適用されていませんでしたが、近年になって注目され始めてきました。
内窓(インナーサッシ)と比べて、窓の外部に取り付けるスクリーンは遮蔽部材としての効果が非常に高く、夏の日射取得に率は内付けブラインドの約3分の1程度になります。
新しい家づくり
昔の日本の家屋は軒が深く作ってあったので、すだれやよしずをかけることで日陰を作っていました。また昔の家には北側の低い位置に、地窓と呼ばれる小さな窓を作ることによって、ここから入った冷気が南側の上部から抜けていき、家全体を涼しくしてくれるという知恵がありました。
2013年10月に施行された省エネルギー基準において窓の日射取得料を建築的に取り付けるブラインド・障子で補正が可能になります。
そもそも日本の住まいには開口部を大きく取り、すだれをかけて涼をとるパッシブ的な手法が昔から好まれてきました。
高気密・高断熱住宅は断熱性能を向上させるので、出来るだけ窓を小さくしながら機械的手法を活用しましょう。
新自然住宅とは、大きな窓のまま障子やふすま、縁側といった断熱補助設計で断熱機能を向上させることが重要です。