家づくりの空間を考える
間取りを考える際には、自分のこれまでの生活体験や生活経験が基準となります。想像で補える部分もありますが、一方で難しさを感じるのが体験した事のない空間づくりです。
斬新な間取りの家を作りたいのであれば、いったん生活空間から離れてみる事が大切です。
愛用していた家具は安心感があります
アパートを探している時など、気に行った部屋が見つかっても実際に引っ越してみるとなんだかさびしい気持ちになる事があります。
引っ越し前の空間は清潔で新鮮に見えますが、空間にガンきが足りない気がします。
その後、何もない空間に自分の荷物が運び込まれてきたり、レアウトを自分好みに変えたり、ポスターを張るなどしてみると自分らしい空間が出来上がったふうに感じます。
この時、もし手当たり次第に選んだ新しい家具や小物ばかりが運び込まれたらどう思うでしょうか?
すぐに自分の空間とは認識し辛いと感じるでしょう。
つまり、自分が愛用していたものには思い出があり、自身の人格が表現されているので落ち着くという事になります。
ヒントは無駄なところにある場合が多い
間取りを考える上でも同じことが言えます。
もし斬新な間取りの家に住みたいと思うのであれば、自身の生活と離して考えてみましょう。
一般的に間取りを考える際はキッチン・ダイニング・寝室といった順番で生活に重要な部分からゾーニングをしていきます。
しかし、あえて部屋ごとの用途を取っ払い、生活と空間を切り離すことで何らかのヒントが生まれてくる事もあります。
敷地に対して意味のないゾーニングは時としてアイデア心をくすぐります。
機能性や利便性を重要視してばかりいると、普遍的な家ばかりになってしまいます。
それとは関係ない、なんでもない無駄なところにヒントは隠されているのです。
新しい家づくりとは
人は生活する上で家を作りますが、家もまた人を作ります。
居心地の良い家を作る為には、その人の経験や体験が必要ですから、もし新しい家を作る際には今までの経験や体験を超えた空間と、機能性や利便性を兼ね備えた空間をバランスよく融合した家を作れるようにしましょう。