住居の建築に必要な総費用は主に「本体工事費」「別途工事費」「諸費用」の3つに分類されます。
その中で最も費用がかかるものが、本体工事費です。
本体工事費の内訳も主に「躯体工事費」「仕上げ工事費」「設備工事費」の3つにわかれており、躯体工事費は本体工事費の約4割を占めます。
一般建築物は大体この割合ですが、凝ったデザインの建築物の場合は躯体工事費の割合がさらに上がります。
躯体工事費に費用が多くかかったため、コストを抑えるために他を切り詰めようとしてもたいして費用は変わらないのです。

本体工事の内容と費用の詳細を確認してみましょう。

■本体工事とは

「躯体工事」「仕上げ工事」「設備工事」には下記の工事内容が含まれます。

躯体工事…木工事、基礎工事、仮設工事

仕上げ工事…内装工事、塗装工事、左官工事、木製健具工事、屋根工事、外装工事、金属金具工事

設備工事…衛生・空調・電気設備工事

■本体工事費の約6割を占める工事とは

各工事の中でも本体工事費のおおよそを占めるものが「木工事」と「設備工事」になります。
この2つの工事に必要な費用は、
木工事…約3.5割
設備工事費…約2.5割
と本体工事費の約6割です。
木工事は家の骨組みを作るなど木を扱う工事の全体を指すため、多くの費用がかかることはイメージしやすいのですが、設備工事にこれほどまで大きく費用がかかるなんて意外に感じる方が多いのではないでしょうか。

■なぜ設備工事にはこんなに費用がかかるの?

近年では、オール電化や省エネ型設備が主流になっており、長く住むことを考えて安全で高品質な設備を選ぶ方がほとんどです。
その為、一昔前と比べ設備工事費が増加傾向にあります。
温暖化のため、夏にはエアコンが必要不可欠な時代になりました。
その他の工事費にくらべ設備工事費だけが年々増加傾向にある理由には、家電製品の性能向上の他に、環境の変化が上げられます。
より快適な住まいにするために設備工事は重要になりますが、勧められるがまま何でも取り付けるのではなく、必要なものを厳選することでコストの削減につながります。
どの設備が必要かは、ライフスタイルと照らし合わせて家族や工事業者とよく相談してから決めましょう。