厚生労働省のデータによると、交通事故で亡くなる人よりも家庭内事故で亡くなってしまう人数の方が2倍も多いことがわかっています。
家づくりでは、どうしても間取りや設備などを中心に考えがちですが、同時に安全面も考慮しなければいけないことがわかります。
では家庭内の危険な場所はどんなところがあるのでしょうか?
ここでは危ない場所や、事故から我が子、や自分自身を危険から身を守る方法をご紹介したいと思います。
■子どもに注意が必要な危険個所
・階段
・浴室
・建具
・ガラス
この中で最も危険な場所は階段です。
階段の事故は4歳までの年齢が最も多く、一人で歩けるようになったら特に注意してください。
階段からの転落事故は子どもだけでなく、大人や高齢者でも発生してしまいます。
転落事故のほとんどが、急な階段だったり滑り止めや手すりが付いていなかったりします。
設計段階では、可能であれば途中に踊り場を設けるなどで事故防止になるでしょう。
■多い事故と意外な事故
不慮の溺死や転倒事故は浴室内で発生する事故です。
これは主に高齢者や乳幼児が多く、大人が見ていない間にひとりで浴室に入りこみ転倒してしまうという事故につながってしまいます。
これを防ぐには、まず浴槽の水を抜くことも大切です。
ブラインドやロールカーテンのヒモも実は事故につながることがあります。
窓周りをすっきり見せたいという最近の流行でもありますが、ヒモに首が引っ掛かり事故につながつケースが多発しているのです。
デザイン性ばかりを重視し、市場に多く出回っている商品はこのように思ってもみない事故を招く可能性もあります。
・ブラインドのヒモをそのままにしておき、目を離した隙に首に巻きつき取れない状態になる
・ロールカーテンのヒモが首に巻きつき病院に運ばれる
・カーテン留めのタッセルが幼児の首に引っかかり救急搬送される
このような事故例を基に安全対策に関する議論も行っています。
ヒモやタッセルは子どもの手に届かない位置に設置するなど注意しておくことが必要になります。
設計段階で安全考慮していても、使っていく途中で気づくこともあります。
特に子どもの事故は、思わぬところで発生するケースがあるため、気づいた時点で早めに対策しておきましょう。