近年では、早くて低コストの家づくりにこだわりを持っている傾向があります。
普遍的で、デザインばかりを重視し、地域や環境など文化に配慮していない時代になってきているように思います。
では本当の健康住宅とは一体何なのでしょうか?
ここでどのように考えていけばよいのか、一緒に学んでいきましょう。
■7つの条件をクリアしてはじめて健康住宅といえる
1.病をもたらせないこと
2.家内で事故が起こらないこと
3.自然災害から身を守る性能を備えていること
4.ストレスや不満を抱えない性能であること
5.心配事を与えない住まいであること
6.経済的不安要素を与えないこと
7.地域環境に適していること
これらの項目を全て満たしている家づくりが健康住宅です。
日本の問題でもある高湿度をどう管理していくかは最も重要であるといえます。
■高温多湿は日本の宿命です
戦後大量の住宅供給に発展しましたが、ここで登場してきた合板やアルミサッシは施工指導がないまま普及することになりました。
省エネ対策として開発された断熱材なども同じです。
これによって換気と気密がよく理解されないまま使用され、結露やカビが発生してしまいました。
家づくりの設計は、高温多湿である日本の湿度をどう考えて健康住宅にしていくのかが大きな課題となっています。
■カビに強い調湿建材
カビは、温度・湿度・空気(酸素)の3つの条件が整うと発生してしまいます。
20℃~30℃の温度域、92%~95%の湿度はススカビやクロカビが最も好む状態です。
キッチン、浴室、洗面所は特に多くみられる場所なので、湿度を下げることが先決です。
【カビ対策5カ条】
1.風通しをよくする
2.換気をする
3.除湿を行う
4.壁面の透湿をよくする
5.湿度を調整してくれる建材を使用する
換気と通気は湿気対策としてすぐにあげられる項目ですが、これは一方通行で保湿効果は期待できません。
吸ったり吐いたりという湿度を調節することはできないのです。
調湿建材とはこの性能が備わっている機能材料です。
この調湿建材は、湿度の高いキッチンや浴室で使用するのがベストです。
消臭効果や化学物質の分解もしてくれるので、寝室やリビング、トイレなどでの使用もおすすめします。