RC造の工事の流れ
RC造(鉄筋コンクリート造)は、木造住宅に比べて自重が大きくしっかりとした基礎が必要です。さらにコンクリートの出来上がりの良し悪しによって建物の寿命が決まります。
ここでは工事のおおまかな流れを知っていきましょう。
鉄筋コンクリート2階建て程度の規模なら工事期間はおよそ半年が目安になります。
地階を設けるとさらに1か月、ペントハウスや屋上を設けた場合はもっと工期が延びます。
まずはしっかりとした基礎工事を行い、地耐力によっては杭工事が必要になることもあります。基礎工事が完了すると、躯体工事に入ります。
床、壁、梁の順番に鉄筋を組み、まわりに型枠材を建てて、その中にコンクリートを流し込んでいきます。コンクリートを流す前に、給排水設備の配管や電気配線の工事を行います。コンクリートを流した後は変更が出来ないので、配管・配線の位置には注意しなくてはなりません。
躯体工事は、1階から順に屋根へと向かって各階ごとに進んでいきます。
それが終われば、防水工事、断熱工事、内部木工事と進んで、最後に仕上げ工事が行われます。
RC造の流れ
1.基礎配筋
鉄筋の種類、径、定着の長さが図面通りであるかチェックが行われる
2・コンクリート打設
打設前にゴミやガラが混じってしまわないよう、ホースで水をまいて洗い流した後にコンクリートが流し込まれる
3.壁配筋
鉄筋の間隔やゆがんでいないかを確認
4.床配筋
型枠とのスペースが規定に沿っているか確認
5.内部工事
内部間仕切り壁の骨組は軽量鉄骨が使用される
コンクリートは一度打ってしまうとやり直しすることが出来ません。
そのため、打つ前は現場で窓や配管の位置に不備や間違いがないかどうか入念にチェックが行われます。
このようにコンクリート打設作業は、とても気を使わなくてはなりません。
型枠を外した時、万が一ひび割れなどがあると、そこから雨水が浸入し仲の鉄筋を腐食させ、コンクリートの強度が落ちてしまいます。
つまり鉄筋コンクリート造は、コンクリートの出来具合で建物の強度が変わると言っても過言ではないのです。
これらは現場管理の問題のため、施主がどうこう出来ることではありませんが、コンクリート打設前に現場を訪ねた際は、職人や現場監督に一言労いの言葉をかけてみるといいかもしれません。